シュレック2、スパイダーマン2

今週こそはたまりにたまった「観なきゃいけない映画リスト」を消化しようと発奮。土曜日は渋谷に繰り出すことにした。とはいっても、代官山のMERMAID CAFEでのんびりビール飲みながら昼飯くってたら映画の時間に遅れてしまい、入ったときには予告編が半分くらい終わっていた。

さて、シュレック2
前作は「布石」だったというくらい、抜群の面白さ。ハイテンポで繰り広げられるパロディやスピード感のあるギャグに、子供も大人も爆笑。真っ暗な映画館内が明るく感じるほど、明るい映画だった。
ストーリー自体は他愛も無いもので、単純なくせに矛盾も多くて語ることもないのだけど(笑)、そもそも制作指針が「面白いシーンをとにかく突っ込め!」という感じなのでストーリーについて考えるのはアホらしい。
ただ、前作を見てもそうだったんだが、主役の二人、シュレックおよびドンキーは実際はあんまり面白くない。フィオナはときどきオイシイギャグがあるのだけど、今回も新キャラ「長靴をはいた猫」が抜群で、次いでピノキオやクッキーマンがいいところをとっていた。長靴をはいた猫といえば、予告編の「オフッ!毛玉だ…」というシーンだけで相当に魅力が出ているけど、クライマックスでも最高にオイシイ。予定調和の笑いではあるのだけど、テンポが速いからすごく笑ってしまう。ギャグのシナリオってすごく難しいと思うんだけど、これは最高によくできていた。
ともあれ、この映画の最大の、圧倒的なアドバンテージはそのアニメーション技術の高さであることは言うまでもない。正直、世界にその名を誇るジャパニメーションは技術的にはすっかりマンネリの感があって(まあ別に進化する必要もないのだけれど)、DREAMWORKSにずいぶん水をあけられた気がする。ニモとかシュレック2とかを観た限り、これはダントツの技術だと思うよ。スチームボーイは観にいくつもりだし、きっと面白いけど、画面の作りはAKIRAの頃からあんまり変わり映えを感じないからね…

スパイダーマン2
シュレック2にも驚いたけど、これにはある意味もっと驚いた。素直な感想、アメリカ映画ってここまでできるんだ!という感じ。奇をてらわず、正面からヒーローアクション活劇に挑んで、ついでに青春もののエッセンスもいれつつ、手に汗にぎる、ほろっとくる、完全な娯楽作品。
多くの映画評があるだろうけど、これをつまらないというなら、アメリカの娯楽映画はもう観るのやめて、ゴダールトリュフォーあたりの少しずれた会話の描写とかをネチネチ観てるといいと思う。あとはエドウッドとか。
にしても、あいかわらずキルステン・ダンスト(俺は昨日まで「キルテン」だと思ってた)はブスだなぁ。3年前、前作を観たときに、自分の漫画サイトのBBSで「ヒロインはブス」と書いたら、「チアーズ!」のファンの男の子から「キルステン・ダンストたんは断じてブスではありません!!」と熱烈に文句言われたっけ。
ちなみに、作り手側の努力を評価するという点においては、この作品は否定しようがないと思う。予算の上限はないから、最高の娯楽映画を作ってごらん、といわれて、あなたにこれが作れますか?という映画。もはや覚えてすらいないシーンがいちいちすごいデキ。ばあさん救出なんて、前作ならほぼクライマックスですよ。核融合実験のシーンもすごいしね。

というわけで今週はアタリだった。来週のスチームボーイ、マッハ!!!、ハリポタはいかに。